起立性調節障害があると、朝起きられないとか体が動かないなどの症状が出るため、通常通りの登校ができなくなり、学校生活に支障が出ます。
こういう時には、転校するという選択肢もあります。
実際に起立性調節障害を抱えていて、転校した体験談を紹介します。
ツライ病気に対応するため…、編入の成功例
・通信制高校への編入を希望した子供
起立性調節障害があるとどうしても授業についていけず遅れが出ます。
親は普通科への通学を希望していましたが、子供が自ら通信制高校に編入したいと希望したため見学に行ったところ、雰囲気もよく週に何日通学するかを自分で選ぶ事ができるシステムでした。
クラスは少人数制で、担任もしっかりしていて、他にも起立性調節障害を抱えている子供が数人いて、雰囲気もよく子供がとても気に入っていました。
私立だったので学費は高くなりますが、子供が強く希望していたので思い切って編入させました。
通学は週に1日ですが、あとは自宅でも学習できるから自分なりのペースで頑張れるところがメリットと感じています。
このケースでは結果的に普通科から通信制への編入が功を奏し、今までよりも楽しく勉強できるようになっています。
自分のペースでできるのはメリットですが、自己管理ができていないと楽な方へと逃げてしまうケースもあります。
子供にとって少しでも良い方向に進んで欲しいと考える親と、子供が考えている事の方向性が同じなら良いのですが、そうではない場合必ずしも転校や編入がベストとは限らない事もあります。
どんな学校に転校したらいいの?
・転校先の決め方
日本では中学校までは義務教育となるため、遅刻や欠席日数が少なくてもなんとか卒業できるケースが多いです。
途中で通学が難しくなった場合は、フリースクールに通った事で転校をせず卒業したという例もあります。
ただ高校からは受験をして合格しないと通学出来ませんし、起立性調節障害という理由があっても遅刻や欠席が多いとなると、進級できない可能性も出てきます。
高校の場合は、定時制や通信制、普通科午後部という選択肢があります。
実際に起立性調節障害で、今まで通っていた高校に通学するのが難しくなったため、午後から通学が可能な、普通科午後部に編入したところ、午後なら体が動き元気もあるので、普通と変わらない高校生活を送る事ができたという例もあります。
午後から通う場合、直接授業が受けられますし、ある程度授業にも集中できるから、勉強がはかどります。
転校先や編入先を探す場合は、学校に相談すれば力になってくれる事もあります。
転校するときに大切なこと
・転校や編入の目的を明確にする
症状は個人差もありますが、自律神経の乱れが関係しているため、体がいうことを聞いてくれなくなります。
日常生活や学校生活にも支障が出るため、障害の事を理解してもらえず、怠けているとかサボっていると誤解され、学校に行きづらくなり転校を考えるケースも多いのです。
親が学校で開催される保護者会で、障害への理解を求めるために話をしたが、なかなか理解されず結局転校する事になった。
理解は得られたものの、回復するまでの時間が長く、結局転校する事になった。
親は転校をすすめたが子供がそれを拒否して、しまうなどのケースもあります。
転校を考える理由で最も多いのが、他の生徒よりも遅れが出ている事から、学校に行きづらい、という理由です。
高校の場合は学区に関係なく条件で探せますが、義務教育の間は住んでいる地域で学区が変わってくるので、転校したくても簡単にできないという問題も出てきます。
こういう場合はフリースクールを選ぶ事で、出席日数をカウントしてもらえますから、引越しをしなくて済むというメリットもあります。
ただしフリースクールはあまりイメージが良くないため、子供をフリースクールに入れるのをためらう親もいます。
逆のケースもありますが、子供の意思も重要ですから、転校や編入をする場合でも親子でよく話し合い、子供にとって一番良い選択肢を選んでください。
通信制の体験談
以下の記事では、実際に起立性調節障害で通信制の高校に通っている方の体験談をまとめています。
ぜひ、読んでみてください。