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思春期の中高生に多い病気に起立性調節障害がありますが、一体どんな病気なんでしょうか。
起立性調節障害の特徴や原因、どのような仕組みで起こるのかもご紹介します。

起立性調節障害って、どんな病気?

起立性調節障害は、小学生から高校生までの間に起こる病気でストレスが原因とも自律神経の不具合が原因とも言われています。

 

特に中高生から急激に患者が増え、小児科外来を受診した子供のうち精神的な症状が見受けられる中で約7割が起立性調節障害というデータもあります。

つまり、中高生の体調不良の中でも起立性調節障害が原因だという事が多いのです。
起立性調節障害の症状は、以下のようなものがあげられます。

起立性調節障害の症状2

他にもうつ病に似たような症状が出る為、親御さんは心配して精神科に連れていくこともあるのです。
しかし、起立性調節障害の専門は小児科の為、他の診療科に行って誤診されることもあります。

親に起立性調節障害の知識が無いのが原因ですが、仮病と勘違いされてさらに起立性調節障害が悪化するという事もあるのです。
そうならない為にも親が起立性調節障害の症状や対処法をちゃんと理解していることが解決の糸口になります。

 

小児科で起立性調節障害と診断されたら、きちんと学校などにも連絡し理解をもらうことが子供の為にもなります。
本人が一番つらい思いをする起立性調節障害という病気ですのでちゃんと理解して治療に協力してあげてください。

起立性調節障害って、体がどうなっちゃってるの?

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起立性調節障害とは、どうして朝起きれなかったり立ちくらみがするのでしょうか。

人は、立ち上がると血液が重力の影響で下半身に行ってしまいますが、自律神経の中にある交感神経の働きで血圧を維持します。

 

しかし、起立性調節障害になってしまうと交感神経の働きが悪くなって血圧が低下し血行が悪くなるため様々な体の不調が起こるのです。

低血圧に実際になっていて起立性調節障害の症状が出ることもあれば、低血圧ではないけど症状が出る場合もあります。

 

血圧が下がることで脳にも血液が行かない状態になってしまい集中力が無くなったりボーっとすることが多くなります。
さらに低血圧は老廃物が体に溜まりやすくなるので疲れやすく体の回復が不十分になるのです。

また、午後になると低血圧の症状が改善されることが多く夜になると元気になる子がいるのです。
この為、運動部などで起立性調節障害の子が運動をすると息切れしたり、目まいを起こして倒れたりすることもあります。

 

朝起きれないとか、体がきつそうとか、熱が無いのに頭痛がするとか頭痛薬を飲んでも頭痛が治まらない場合は起立性調節障害も疑って下さい。

一番厄介なのが、周りの人が誤解してしまうこと

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起立性調節障害は、最初のうち単なる学校のさぼりだと思われることが多いです。
なぜなら起立性調節障害の特徴は、朝から午前までが症状が出るピークで午後からはケロッとしているからです。

その為、単なる学校に行きたくないから具合が悪くなっているのではと親から疑われることも多いのです。
起立性調節障害は、自律神経やストレスが原因の病気なので決して子供が嘘をついている仮病とは違います。

 

朝は、布団から起き上がれない位具合が悪くなりますし、頭痛だけではなく吐き気や食欲不振など体調が悪くてどうしようもないのです。
起立性調節障害の子供は学校に行っても失神したり、立ちくらみで倒れることもあります。

また、睡眠不足になることが多く、それも原因の一つになって朝起きれないのです。
集中力も脳に上手く血液が行かないのでないことが多いです。

 

運動も息切れがしたり、塩分の濃いものを食べたがらない、水もほとんど飲まないという特徴があります。
こんな症状や特徴があるようならば起立性調節障害の可能性が高いのです。

特に中高生は、受験や友達関係や先生や部活など思い悩むことが急激に増え、子供の性格によっては神経が疲れてしまう結果になるのです。

どこにもストレスを発散できないような良い子が起立性調節障害になりやすいですので、周りが気にかけてあげなくてはなりません。

起立性調節障害の治し方

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では、どのようにして起立性調節障害を克服するのかですが…。
実は残念ながら、今のところ起立性調節障害を治す方法は無いんです。

とはいうももの、起立性調節障害は9割りの人は18歳を境に症状が落ち着いてきます。
つまり完全に治すためには、残念ながら成長を待つしか無いんですね。

 

でも中学生~高校生は今後の人生に大きく影響しますし、6年間もずっとつらい思いをしたり、また本人は学校に行く意思があっても不登校…なんてことは辛すぎますよね?

でも、安心してください。
起立性調節障害を完全に治す方法は無くても、できるだけ楽にしてあげる方法はありますから。

 

実際、私の娘も起立性調節障害で不登校気味でした。
ただしっかりと対策をしたおかげで表情もだいぶ明るくなりましたし、今では自分で朝起きて学校に行く日も増えてきました。

その方法を以下の記事でご紹介していますので、ぜひ読んでみてください。

⇒起立性調節障害の症状を、少しでも楽にしてあげる方法