起立性調節障害は、小学生や中学生、高校生に特に多い病気です(もちろん、大人でもなります)。
症状は簡単にご紹介すると、以下のような感じです。
簡単に言うと、朝は辛くて起きられないのに、夜になると元気になるという病気です。
周りに理解されるのが難しく、多くの子供が無理やり学校に行かされそうになったりして、症状が悪化してしまっているのが現状です。
前は普通に学校に行けていたのに、重度の起立性調節障害になって、不登校になるお子さんも多いです。
ただし起立性調節障害も重症になると、病院で入院して治療しないといけないこともあります。
この記事では、そんな起立性調節障害の病院での検査や治療方法、そして入院についてご紹介しますね。
起立性調節障害の病院の治療方法
起立性機能障害は自律神経が乱れているため、自分でどれくらいひどいかコントロールできないのが厄介なところです。
自分の意思ではコントロールできないため、レベルによりけりですが病院での治療が必要になります。
起立性機能障害の治療は症状により異なりますが、主に薬物療法と非薬物療法の2種類です。
薬物療法は、自律神経を整えたり、症状を改善したり緩和したりする薬を使う対処療法を行いますが、症状によっては精神安定剤を使う事もあります。
非薬物療法は食事療法や、整体など身体的なアプローチをメインに行いますが、カウンセリングを行い精神的なアプローチも取り入れます。
大人でも起立性機能障害になる事はありますが、多くは子供のため専門医は小児科にいる事が多いです。
大人の場合は内科や精神科で対応しています。
入院する場合、まずは検査とチェックから
起立性機能障害の症状には個人差もありますが、入院が必要になる事もあります。
まず最初に起立性機能障害であるかどうかを見極めるために、検査入院が必要です。
検査入院の場合は2日から3日程度の短期間です。
これは朝起きた時の状態や、時間の経過でどのように変わっていくかの経過観察をするためと、どれくらいひどいか、他の病気の可能性をチェックするために必要になります。
症状が重いと判断された場合は、入院をして治療を行います。
本格的に治療を必要とする場合は数ヶ月単位の長期間入院となります。
朝だけでなく1日のうちのほとんどを寝て過ごすような場合や、吐き気やめまいが酷くほとんど食事ができないような場合は、入院が必要になります。
入院期間は?
入院期間については個人差があるため、決まっていません。
学生の場合は長期入院になると学校を休まなければいけないため、学校に報告しておかなくてはいけません。
小学生高学年から中学生にかけて起立性機能障害が起きやすいのは、自律神経が未発達である事も関係しています。
高校生になると自律神経も発達していくので、徐々に症状は改善されるケースが多く、自然に治って行く事も少なくありません。
ストレスが大きいと症状が悪化することも多いため、入院する事でストレスが軽減され回復する事もあります。
基本的に自宅での対応が難しい場合、症状が酷く早急の対策が必要な場合に、入院をする事になります。
入院中は、どんな治療内容?完治はする?
起立性機能障害の治療で薬物療法を選ぶ事もありますが、入院したら即薬物療法となる事はほとんどありません。
非薬物療法を試してみて、それでも改善が見られない場合に薬物療法を取り入れていきます。
立ち上がった時に下半身に血がたまるという症状を改善するために、交感神経を刺激して血圧を上げる薬、起立性機能障害に伴い起きやすい偏頭痛の薬、血管を拡張させ血流を良くする薬、アドレナリンを増やす薬など、症状に合わせていくつかの薬を使います。
ただし薬物療法は副作用のリスクも大きいため、慎重な見極めが必要です。
体質を改善する目的で漢方薬を取り入れる事があります。
漢方薬は副作用も少なく、個人に合わせた処方ができるのでメリットは多くなります。
吐き気やめまいが酷く食事を受け付けないような場合は、脱水状態になりやすいため点滴をします。
起立性機能障害の治療に関しては医師による治療方針の違いなどもありますが、水分補給が重要とも言われています。
ただし一概には言えないため、経過を見ながら決めていきます。
入院では食事管理を行いやすいのもメリットです。
栄養バランスはとても重要で、特にビタミンやミネラルは年齢や性別によって、必要量も変わってくるため、栄養管理を徹底できるのは大きなメリットです。
1年ほど治療を続けると、全体の半数は症状が軽くなる事も確認されています。
ただし、完治は
自宅でできることは?
以下の記事では、起立性調節障害を自宅で少しでも楽にする方法をご紹介しています。
ぜひ、読んでみてください。