起立性調節障害や起立性低血圧は病院で治療もできますが、治療効果が現れるまでには時間が必要です。
すぐに改善できないため、長く付き合っていく事になりますが、病院での治療以外に、メディキュットなどの加圧ソックス・弾圧ソックスを取り入れると良いと言われています。
別の言葉だと、むくみ防止ソックスや、加圧サポーターと呼んだりもします。
それでは、なぜ加圧ソックスが良いのか？そのメカニズムを紹介します。
起立性調節障害や起立性低血圧は、血圧が下がる！
起立性調節障害を抱える人の体には、ある変化が起きています。
寝ている状態や座っている状態から立ち上がった時、重力の影響で血液が一気に下に下がろうとします。
この時静水圧が発生して、血管の収縮が起こり、血圧が下がります。
元々血圧が低い人は軽い立ちくらみがする事はありますが、代償機構という体が持つ反応により、ノルアドレナリンを分泌して血圧をコントロールします。
これにより下半身に血液がたまるのを防ぎ、心臓に血を送り血圧を維持できるので一瞬立ちくらみが起きても、すぐに回復します。
ところが起立性調節障害の場合は、自律神経のバランスが崩れた状態となっているため、代償機構が反応せず、血液が下にたまったままとなり、心臓に血液が行き届きません。
血圧が低下したままの状態となるため、かなり激しい立ちくらみやめまいを覚え、立ち上がったとしても気分が悪くなり、しゃがみこむが倒れ込んでしまうのです。
起立性調節障害に、着圧ソックスが効く理由
起立性調節障害の場合は自律神経がバラスを崩しているため、立ち上がったり体を起こしたりしようとした時に起こる血圧の低下に対し、代償機構が働かないため血圧は低下したままです。
ここに加圧ソックスを取り入れると、ソックスの圧力が体を起こした時に起こる、代償機構の代わりをしてくれます。
これにより重力で下に向かう血液を、押し戻してくれるので心臓まで血液が届き、激しい立ちくらみやめまいという症状を軽減してくれます。
ただし加圧ソックスを履けば起立性調節障害がたちまち治るという事ではありません。
一般的に起立性調節障害の治療は、最初に非薬物療法を試ししばらく経っても症状の改善が見られない時に、始めて薬物療法を選択します。
加圧ソックスは薬物療法と並行して行いますので、医師の指示に従う事が重要となります。
起立性調節障害の治療で使用する加圧ソックスは、医師の処方箋が必要だからです。
ただし加圧ソックスや弾圧ストッキングには、注意点もあり
実際に起立性調節障害に悩んでいた人で、薬物療法を試す事になり、その時に医師の指示で加圧ソックスを取り入れた事により、起き上がった時に起こっていためまいや立ちくらみの症状が改善されたというケースも多く確認されています。
起立性調節障害の治療方法は人により異なりますので、加圧ソックスを取り入れれば誰でも良くなるという事ではありません。
ある例を紹介しましょう。
治療に取り入れたのは、生活リズムの改善、塩分を多めに摂る、水を1日に1.5リットル飲む、血圧を上げる薬の服用、カウンセリング、ここに加圧ソックスを取り入れるという方法です。
症状によりこれらすべてを取り入れる事もあれば、この中からいくつかだけを選んで実践する事もあります。
すべての治療法を取り入れて改善効果が見られたので、規則正しい生活は続け加圧ソックスと薬だけにして様子を見ていきます。
その後も改善していく様子が見られたため、今度は薬をやめて加圧ソックスを続けます。
薬をやめても症状がぶり返さなかったので、加圧ソックスも徐々に減らしていき最終的に規則正しい生活を心がけたところ、1年ほどして普通の生活ができるようになったといいます。
これはあくまでも一例ですし、最初に選ぶ治療法は人により異なります。
しかし多くの起立性調節障害に悩む人が、加圧ソックスを取り入れた事で、症状が改善されているのは事実です。
Amazonでも購入できますし、市販より1割りほど安いので、良ければ試してみてくださいね。
