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起立性調節障害という名前の病気をよく耳にするようになりましたが、まだまだこの病気に対する正しい理解が浸透していません。

それで、この病気のよくある症状が、朝に起きられなかったり、夜更かししてしまったりすることから、この病気を発症した子供たちのことを甘えているとか、怠けていると考えてしまう親や学校関係者がたくさんいます。

 

ときには、仮病なのではないかとか、甘えているのではないかと考える人もいるほどです。
しかし、この起立性調節障害はれっきとした病気です。
では、この病気について少し詳しく調べてみましょう。

甘えや怠けじゃない!本当に感じている症状とは

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起立性調節障害を発症したときに、子供によって症状が異なったり程度が異なったりすることがあります。
ただ、どの子供にも共通するのが、朝にきちんと起きられないと言うことです。

目は覚めるのですが、体の倦怠感がひどく、体を起き上がらすことができなかったり、記憶がなくなるほど深く眠っていたりすることがあります。

 

この異様なほど深く眠ってしまうという状態になると、目覚ましを何個かけていても気がつかないうちに止めていたり、親が体を揺すって起こしていても全く気がつかなかったりします。

さらに、ほかの共通してみられる症状としては午前中に調子が悪いと言うことです。
例えば、無理矢理起き上がって学校に行く準備を始めたとしても、めまいがしたり立ちくらみがしてしまったりするのです。

 

人によっては、急に目の前が真っ暗になったり、視界が白くぼやけたりして、貧血のような症状になります。
さらに、朝ご飯を食べようと思うのですが、胃が気持ち悪かったり、お腹が痛かったりして、何も食べられないと言うこともあります。

そして、夜にどうしても眠れないために、明け方近くまで起きてしまうというのもよくある症状です。
起立性調節障害は自律神経が正しく働かず、体の体内時計が狂っている状態なので、夕方くらいから体と頭が元気になってきます。

 

そうすると、寝ようと思って、22時や23時に布団に入るのですが、目がさえてどうしても寝付くことができなくなってしまうのです。

そして、テレビを見たり、ゲームをしたりするので、周りからはサボっているとか、甘えていると思われてしまうのです。

怠けてると思わないで、長い目で見守ってあげるべし

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この病気はメンタルの病気というよりも、体の疾患ということができますので、身体面を治すことを目指して治療をしていきます。

ただ、覚えておきたいのは、この病気は風邪のようにすぐには治らないと言うことです。
1週間や2週間で治るものではなく、数ヶ月単位、場合によっては数年かかることもあります。

 

それで、焦らずに治療に取り組んでいく心構えがまず家族に求められます。
具体的な治療としては、薬を使うものと使わないものの2種類があり、使わないものは、生活を規則正しいものへとするようにしていきます。

体内時計を正常に機能させるように、朝に血圧を上げるために塩分を多く含んだ水分をとったり、代謝を良くするために一日1.5リットル以上の水を飲むようにしたりします。

 

薬を使った治療は、血圧を上げるミドドリンなどが処方され、少しずつ朝から血圧を高めて、一日の活動を早めにスタートできるようにします。

起立性調節障害の場合は血圧が低く、血が下半身に向けてたまってしまいやすく、脳に十分な血が行かないことがあるので、お腹に加圧バンドをしたり、着圧ソックスなどをはいたりすることもあります。

起立性調節障害は、どこへ行けば治る?

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起立性調節障害を診断することができる病院というのはそれほど多くはなく、一般的には小児科で早期に発見されることがよくあります。
もしくは心療内科でも診断してくれることがあります。

起立性調節障害を専門に見る病院というのはまだありませんが、この病気を得意としている病院や科がどの地域にもありますので、事前に学校の先生や最寄りの小児科などに相談して探してみることができるでしょう。

起立性調節障害はれっきとした病気であり、子供の甘えや怠け癖とは違うということを覚えておいてくださいね^^

今より少しでも、朝に楽になる方法

これは私の娘が実際にやった方法で、少し時間はかかるものの自分から学校に行ってくれるようになった方法があります。
以下の記事で紹介していますので、よければ読んでみてください。

⇒娘が自分から「今日は調子が良いから、学校行ってみる」と言ってくれた方法